新しい展開の会社設立
来期はどれだけの製品を販売するか。そのためにかかる経費はいくらで、利益がいくら出るか。実際にそうなるか、やってみないとわからないが、とにかく予算(仮説)を立てる。それが経営の第一歩であり、これをやらない会社はない。これがPDCAの「PLAN」に相当する。
PDCAサイクルを機能させるPDCAが有効なのは、別に企業経営といった大きな話ばかりではない。
日常生活の些細なことでも、PDCAサイクルは大なり小なり機能している。たとえば、東京で新宿駅から銀座に行くのに、JRで行くか、地下鉄で行くか。都営バスで行くか。別に歩いて行ったって構わない(一時間半ぐらいかかる)。それぞれ料金も違うし、所要時間も違う。どれを選んでもいいのだが、そこに「料金が最も安い」という「行動原理」を置くと、「歩く」という答えが出る。そこで実際に歩いてみる。確かに料金はゼロだ。途中で四谷見附の城門跡なんてものを発見して歴史の勉強にもなったが、いかんせん時間がかかりすぎる。途中で喉が渇いてコンビ二で清涼飲料を買ってしまって、費用も大差なくなってしまった。そこで、この経験をもとに行動原理を修正する。
「階段がなくて体力的にラクである」という方針を立てると、「都営バスで行く」という答えが出る。で、実際に乗ってみると、確かに乗り降りはラクだが、渋滞で時間が読めない。これでは安定性に欠けて仕事には使いにくい。結局、地下鉄かJRかということで、JRは有楽町駅が銀座からやや離れているのに対し、地下鉄なら銀座四丁目の真下まで行くので結局地下鉄で行くことにした。これはたとえ話だから、実際にはこんな面倒な手順を踏みはしない。しかし新宿と銀座を地下鉄で移動する人が多いのは、こういうPDCAの結果がすでに多くの人に知れ渡っているからだ。これも過去の失敗に基づいた学習効果で、行動原理の精度が高まったからにほかならない。
とにかくまず「プラン(仮説)」を立てて、それを実行し、問題点を汲み取って修正するというサイクルを意識しておくことで、成功の可能性が高まっていく、という点がポイントなのである。
「勝ちパターン」のつくり方だからこそ、新卒の学生に対する面接でも、企業はその学生がPDCAの発想を持ち、そのサイクルを回してきた経験のある人間かどうかを見極めようとしている。
先に紹介した人事担当者が「行動原理があるかどうかを見る」と言っていたのは、まさにこのPDCAサイクルを回せる人かどうかを判断するという意味である。
会社設立を積極的に利用する人に、将来的な会社設立についての見込みについて伺いました。
